証券外務員は、金融機関に勤務する人なら必携の資格です。難易度はそこまで高くありませんが、金融の知識を幅広く学ぶことができます。
この記事では証券外務員の難易度や一種・二種の違い、試験対策等について紹介します。
証券外務員とは
証券外務員は証券会社や銀行などの金融機関で働く人が取得する資格です。この資格を取得することで株式や債券などの金融商品の販売や、投資に関するアドバイスができるようになります。
金融機関に勤務する人には必携の資格で、金融機関に入社するとほぼ全員が取得するものと考えてよいです。
証券外務員の難易度
証券外務員の難易度は一般的な資格と比較して低いです。
銀行などでは簿記やFPの取得を求められることが多いですが、簿記3級・FP3級より少し易しいレベルというイメージです。
ただし対策なしで合格できるような試験ではありません。金融に関する知識はこれまで学んだことが無いという人も多いと思いますので、試験対策をしっかりと行う必要があります。
証券外務員一種と二種の違い
証券外務員には一種と二種の2種類あります。
資格としての違い
一種は二種の上位資格になっていて、取り扱える金融商品の幅が広がります。
二種外務員は「信用取引及びデリバティブ取引」が職務の範囲外となっています。これらはリスクの高い金融商品なので、上位資格である一種外務員のみが扱えます。
試験内容の違い
試験内容の違いは、職務内容の違いと同様で「信用取引及びデリバティブ取引」が出題されるかどうかが主になります。
それに伴って問題数や試験時間が異なります。一種も二種も特に受験資格はないので、二種に合格していなくても一種を受験することが可能です。
一種外務員試験 | 二種外務員試験 | |
デリバティブ取引 | 出題される | 出題されない |
問題数 | 100問 (〇×70問、5択30問) | 70問 (〇×50問、5択20問) |
試験時間 | 2時間40分 | 2時間 |
満点 | 440点 | 300点 |
合格基準 | 7割 (308点以上で合格) | 7割 (210点以上で合格) |
一種と二種どっちを受ければいい?
一種と二種の違いを解説しましたが、結局どちらを受ければ良いか悩む人もいると思います。
結論は一種、一択です。
多少難易度は高くなりますが、それでも他資格に比べるとかなり合格しやすいです。一種と二種で必要な勉強期間も勉強範囲もあまり変わりません。「二種の知識があれば追加で1週間程度の勉強で一種に合格できる」くらいの差だと思います。
仕事の都合でとにかく早急に合格する必要がある人や、会社から二種の受験を指示されている人を除いて二種を選ぶメリットはないです。難易度の差が大きいわけではないので基本的に一種を選びましょう。
証券外務員の勉強期間
証券外務員は難易度が低いとはいえ、勉強期間はしっかり確保しましょう。
大学で金融を学んだことがある人やFP等の資格で金融に関する基礎知識がある人は1か月、そうでない人は2か月程度は勉強期間を設けると良いでしょう。
7割で合格できるので完璧な知識でなくても合格可能ですが、実際に金融商品の販売に携わるならしっかりと身につけておくべきですし、ここで学んだ知識はFPや証券アナリスト、資産形成コンサルタント等の関連資格でも役立ちます。
証券外務員のおすすめテキスト・問題集
証券外務員は独学で十分合格できる難易度なので、市販のテキスト・問題集で対策することになります。私が実際に使っていたのは以下のテキスト・問題集です。
証券外務員試験の対策としては最も有名なものだと思います。テキストは図表を用いた説明でわかりやすく、問題集は網羅的に勉強しておけば試験本番でわからない問題はほとんどなくなります。
問題集にはしっかりと解説が載っているので、金融に関する基礎知識がある人は問題集だけ購入しても合格できます。問題集でアウトプットをメインにしつつ、足りない知識は解説からインプットできるので最短で合格したい人にはおすすめの方法です。
まとめ
証券外務員についてまとめると
- 金融機関では必携の資格
- 試験の難易度は低め
- 一種と二種の違いは「リスクの高い金融商品」を扱えるか
- 受験するなら一種
- 勉強期間は1~2か月
- 問題集のみでも合格可能
仕事の都合で受験する人が多い資格ですが、資産形成の機運が高まる中で自己研鑽として勉強しても良い資格だと思います。(一度合格すれば有効期限などはありません。)
FPや証券アナリスト、資産形成コンサルタントなどにも応用できるので、効率よく勉強してしっかり知識を身につけていきましょう。