USCPA最後の科目となるREGの合格体験記を書いていきます。
この記事の最後には全科目のまとめも記載しているので、参考にしていただけると嬉しいです。
この記事は合格体験記シリーズの続きです。他の記事もぜひ参考にしてください。
- USCPA合格体験記① 予備校・出願州選び
- USCPA合格体験記② FAR
- USCPA合格体験記③ BEC
- USCPA合格体験記④ AUD
- USCPA合格体験記⑤ REG ←本記事
関連知識
受験前にREGの関連知識はほとんどありません。
というのもREGは米国の連邦税制からの出題が大半を占めているので、仕事で米国の税務に関わっている人以外で関連知識を勉強前に持っている人はほとんどいないと思います。
ただ、一部出題される会社法的な部分について、基本的な考え方は日本と共通している部分があるので法学部出身の人などは理解が早いと思います。
私は大学時代に日本の会社法の授業を取っていたのでうっすらその記憶がある程度でした。
勉強方針
進め方
事前知識をほとんど持っていない状態なので、勉強の進め方としては同様に事前知識がなかったAUDのように
- 講義を受けながらテキストにメモ
- 該当箇所のMC問題を解く
- 間違えた問題は解説をよく読み込む
これを繰り返しながら進めていく方針にしました。
進める順番
出題範囲の大半を占める連邦税制の範囲から勉強を進めました。
アビタスのテキストは
- REG1でビジネス法、倫理 (配点低い)
- REG2で連邦税制 (配点高い)
という構成になっています。
REG1は暗記中心、REG2は計算などの演習中心で学習を進める分野になっています。暗記は試験直前でも何とかなる可能性がありますが、演習は時間をかけて定着させる必要があります。
配点も圧倒的にREG2の方が高いので、先にREG2の連邦税制から始めて、後でREG1に戻ってくる方針にしました。
勉強期間
REGの勉強期間は約4ケ月でした。
AUDと同様に事前知識がほぼない科目でしたが、想像していたよりは比較的短い期間で合格することができました。
ただ、知識の定着度合いについてはあまり手応えがなかったので、もう少し長期化する可能性も高かったと思います。
勉強過程
税制の知識は皆無なので最初は考え方を理解できることを重視して講義を受けていきました。
事前に勉強法を調べるとbasisが重要とよく書いてあったのですが、本当にそうです。
少し補足すると、basisが重要なのは間違いなくて、定着までの道のりは2通りあると思いました。
- 理解ベース
- 暗記ベース
どちらも試験までに定着させていかなければいけないのでゴールは同じですが、得意不得意によって好きな方からアプローチできると効率が良いかなと思いました。
理解ベース
理解ベースはその名の通り、なぜそのような計算になるのか理屈を理解しながら進めていく方法です。
暗記が苦手な人、理解しないと知識として飲み込めない人に向いていると思います。私もこの方法で勉強しました。
この方法のメリットは、理解重視なので応用が効きやすいことです。理屈が分かっていれば覚えていない部分が問われても推測することができます。
一方デメリットは、時間がかかることです。理解しながら進むので何度も見返したり考えたりすると暗記より時間がかかります。
「REGは理屈を理解すれば暗記は必要ない」という人がいますが、それはこの方法を上手に使った人でしょう。
暗記ベース
暗記ベースはその名の通り、とりあえず暗記して知識が揃ってきたら理解すれば良い、という方法です。
暗記が得意な人、一つのことでずっと考えるよりどんどん先に進みたい人に向いていると思います。
この方法のメリットは、勉強が早く進むことです。理屈を理解を後回しにするので早く先に進めますし、覚えた箇所が試験に出れば正解できます。
一方この方法のデメリットは、理解する段階に到達しないと応用が効かないことです。試験範囲を全て正確に覚えれば問題ないかもしれませんが、試験で初めて出会うタイプの問題には対応できない可能性が高いです。
「REGは暗記だ」という人はこの方法で試験を突破している人でしょう。
アビタス模試
試験範囲を1周して、MC問題中心にReleased Question(過去問)での演習も進んできたので模試で実力試しです。
REGは他の科目に比べてMCの問題数が多く、TBSでは計算もあるのでかなり試験時間はタイトに感じました。
結果は、、、45点でした!低い!
正直もう少しできているかと思いましたが、REGの最重要項目であるbasisの理解が不十分なようでした。
試験本番まで少し時間を取ろうかとも考えましたが、模試で課題が見えたこと、最終科目なので早く受けてしまいたいことから、本番は約1ケ月後に設定しました。
試験本番
USCPAは試験開始30分前までに受付を済ませておく必要があるので、試験会場には試験の1時間前くらいに到着しました。
個々人がPCで受験するので、受付を済ませた順に試験を開始することができます。(いつ始めても試験時間は同じです。)
試験前に持ち物や身分証明書のチェック、金属探知機でのチェックを行います。チェックが終わるとメモ用の紙と電卓(試験会場によって異なるようです)を渡されて、席に案内されます。
NTS(受験票のようなもの)に記載されている番号をPCに入力して試験スタートです。
REGはMC問題が多いので、前半で時間を使いすぎないように注意しました。
MCのテストレットは各50分ほどで解くことができ、時間的には順調です。
TBS問題では、個人、法人、パートナーシップなどの主体別でbasisを考えることを意識しました。少し不安な部分もありましたが、あまり時間をかけすぎず進めることができました。
かなり時間的にはタイトで、全問解き終わったのは試験終了3分前でした。残り3分でできることは限られているので、最後にResearch問題の見直しだけして試験終了しました。
結果待ち
今回の結果待ち期間には次の科目がありません。ただ、REGが不合格の場合はすぐに再受験するつもりなので忘れないように復習する必要があります。
とはいえ、ひとまずの解放感もあるので勉強のペースは少し落としました。2日に1回MC問題でおさらいする感じです。
再受験となればすぐにペースを戻す必要があるので勉強を止めることはできませんが、最後の科目の結果待ちは少しスローダウンしても良いのかなと思います。
合格
試験から約1ケ月でスコアリリースの日がやってきました。
結果は、、、79点で合格でした!
あまり手応えはなかったのですが、合格できていました。やはりUSCPA試験の手応えと結果は連動しませんね。
これでUSCPA全科目合格です。勉強開始から約2年かかりました。
全科目まとめ
全科目の模試と本番の結果は以下の通りです。全て模試から1か月前後で本番を受験しています。
科目 | 模試(1回目) | 本番(1回目) | 模試(2回目) | 本番(2回目) |
---|---|---|---|---|
FAR | 46点 | 77点 | ||
BEC | 55点 | 68点 | 84点 | 75点 |
AUD | 72点 | 81点 | ||
REG | 45点 | 79点 |
USCPA挑戦前は、中小企業診断士の資格や大学での勉強内容を踏まえると以下の順で事前知識を持っていたと考えています。
BEC > FAR > REG > AUD
この順を見てお気づきの方もいるかもしれませんが、なんと事前知識があった順に本番の合格点数は低かったです!笑
事前知識はあった方が有利になりますし、勉強時間を短縮できることは間違いないのですが、ないからといって必ず苦戦するとも限りません。私のように事前知識があった科目の方がうまくいかないパターンもあります。
そう考えるとUSCPAは完全初学者でも正しい方向に努力を継続すれば誰でも合格を目指せる資格だと思います。
USCPAに興味がある方はぜひ挑戦してみてください。