リスキリングについての意識が高まる中で、大学生でも様々な資格を取得する人が増えています。今回は就活での評価を軸に大学生におすすめの資格を紹介します。
この記事では合格までに数年を要する超難関資格は除外しています。主に文系の就活を想定していますが、理系の場合でも研究の専門性と組み合わせることで大きな力を発揮できる資格もあるので参考にしてみてください。
就活を成功させたい大学生が資格を取得すべき理由
資格が就活に与える3つのメリット
客観的なスキル証明
資格試験は国や民間団体が認定するものなので、資格を取得していることで客観的にスキルを証明できます。
就活では「サークルの副会長をやりました」、「海外のボランティアに参加しました」といったアピールをよく耳にしますが、客観的にどれくらいのレベルで学びや実績があったのかを証明することは難しいです。
しかし資格を取得していれば明確にスキルの水準を確認できるため、企業側も評価しやすいです。
企業への熱意を示す
志望している業界や企業に関連する資格を取得していると、その業界や企業に対する志望度の高さを示すことができます。
特に入社後に取得するような難易度の高い資格であれば、他の就活生との差別化を図れますし、採用担当者から見ると志望度の高い就活生に見えるでしょう。
既に興味のある業界や企業があれば、それに向けて資格を取得しておくというのはとても良い戦略だと思います。
特に金融機関は入社後に取得する資格や昇進に必要な資格が指定されていることも多く、資格取得に対して評価されやすい業界なので就活でも大きなアピールポイントになります。
自己肯定感の向上と自信
就職活動においてはグループディスカッションや面接で様々な人とのコミュニケーションが発生します。
優秀な大学の学生や威圧感のある面接官を前にすると誰でも少しは委縮してしまうでしょう。しかし自分に自信がないと自分の言葉に説得力が出せず、あなた本来の魅力を十分に伝えることができません。
資格を取得するということは、「この分野において合格までやり切った」という実績を証明することであり、その成功体験は自己肯定感の向上と自信に繋がります。
実際に私が就活していた時も、中小企業診断士の合格後は面接等の受け答えに自信が持てていました。
面接は慣れも重要ですが、「自分にはこんな強みがある」という自信が就活を成功させた最も大きな要因でした。
資格がなくても就活はできる?
ここまで就活において資格を取得するメリットについて解説してきましたが、資格がないと就活でうまくアピールできないということは全くありません。
大学での研究に力を入れていたり、留学などを経て語学が堪能であったり、学生時代から起業等でビジネスに携わっていたり、自分の強みを様々な角度からアピールするのが就活です。
大切なのは資格の有無ではなく、自分が二十数年の人生でどのような経験をして、どのような仕事をしたいのか、ということを自信を持って伝えることです。
自分の想いを伝える材料として、資格取得は合格という短期的なゴールが決まっていて目標設定がしやすいことや、就職後にも役立てることができる形で残るというメリットが大きいので、おすすめしています。
就職後も役立つ!就活で評価が高い資格6選
簿記2級
取得の難易度
簿記2級の難易度はやや高く、合格率は約20%です。
勉強時間の目安は簿記3級程度の知識がある人で250~350時間程度です。
2016年度の試験から3年かけて出題範囲が大幅に改定された影響もあり、近年難易度が上がったと言われています。過去の感覚で「簿記2級は簡単」という人も多いですが、しっかり勉強しないと合格できない資格になっています。
就活での評価ポイント
簿記は社会人に必須の知識ですが、2級まで取得していると深く理解できていると就活で高く評価されます。社会人でもまずは2級取得を目標にする人が多いです。
特に経理や会計に関する資格では知識が直結するので評価されやすいですが、それ以外でも幅広い業界・職種で評価されます。
営業職やコンサルティングなどの経営者とやり取りする機会が多い職種では、簿記の知識があればお金の流れについて理解できるのでスムーズなコミュニケーションにも繋がります。
どんな大学生におすすめか
大学で会計系の科目を学んだことがある人は基礎知識があり取得に有利なのでおすすめできます。
また経理や会計系の仕事に興味がある人は、知識が仕事に直結しますし、実際に就職した場合に取得する可能性も高いので大学生の間に取得することをおすすめします。
さらに、明確に志望業界が決まっていないという人にとっても、簿記は非常に汎用性の高い知識なので、取得しておけば就活の様々な場面で役立ちます。
FP2級
取得の難易度
FP2級の難易度はやや高く、合格率は学科試験が40%前後、実技試験が50%前後です。単純計算で、学科・実技にストレート合格できる人は20%程度ですね。
勉強時間の目安はFP3級取得済みの人で150~300時間程度と言われています。
就活での評価ポイント
FP2級はファイナンシャルプランナーとしての専門性を示せるレベルで、特に金融機関や保険会社、不動産会社での評価が高いです。
大学生では2級まで取得できれば十分で(1級受験には実務経験が必要で学生には難しい)、顧客への提案等に必要な基礎知識が備わっているとみなされます。
金融機関等では社会人3年目くらいまでに取得を推奨されることが多いので、大学生の間に取得できれば大きな強みになります。
どんな大学生におすすめか
FP2級は、知識が直結する金融機関や保険会社、不動産会社への就職を目指す人におすすめです。
FPは試験範囲が広いので、様々な資格の基礎になる要素も多く、大学生の間に取得しやすい2級まで取得すれば、金融分野であれば証券アナリスト、不動産分野であれば宅地建物取引士(宅建)などの上位資格へのステップにもなります。
基本情報技術者
取得の難易度
基本情報技術者の難易度は易しめ~中程度で、合格率は40%前後です。
勉強時間の目安は100~150時間程度です。
大学生で挑戦する人も多く、合格者層は社会人よりも学生の方が多くなっています。
就活での評価
IT業界ではもちろん評価されますが、今の時代にIT知識が必要ない会社はないので幅広い業界で評価される資格です。
大手企業を中心に社員にIT教育の一環としてITパスポートの取得を奨励する例が多いですが、その上位資格を大学生で取得できていれば就活では非常に有利です。
どんな大学生におすすめか
IT企業を志望している大学生や、金融機関等のIT部門等を志望している大学生など、IT業界全般に興味がある人にはおすすめの資格です。
また志望業界が定まっていない人でも、IT知識はどの企業でも必要なので、IT系の勉強に抵抗がなければ挑戦してみても良いと思います。その場合は入門レベルであるITパスポートから始めるのが良いですね。
基本情報技術者にはさらに上位資格の応用情報技術者という資格もあります。難易度はかなり高くなりますが大学生で取得を目指せるレベルではあるので、さらに上を目指したい人は挑戦してみましょう。
証券アナリスト
取得の難易度
証券アナリストの難易度はやや高いです。1次試験と2次試験があり、合格率はそれぞれ50%程度です。1次と2次にストレートで合格するのは単純計算で25%程度ですね。
勉強時間の目安は200時間程度と言われています。
就活での評価
証券アナリストは金融系資格の中でも専門性が高く、金融機関からの評価が特に高いです。
特に資産運用部門やホールセールス部門等の専門職を目指したり、そのような部門への配属を希望する場合に、知識と同時に志望動機の高さを証明することができます。
試験制度の関係で合格までに2年程度かかってしまいますが、1次試験合格のみでも高い評価を得られます。
どんな大学生におすすめか
証券アナリストは金融業界やM&A業界を志望する学生におすすめです。
金融やファイナンスの知識が重要な業界では、入社後に証券アナリストの取得を義務付けていたり奨励したりしている企業も多いため、大学生の間に1次試験だけでも合格していると志望度の高さや勉強意欲をアピールできます。
また難易度は高めですが、大学で経済学や金融・会計等を学んでいれば、試験範囲と重なる部分が多いのでスムーズに勉強を進められます。
試験制度上、受験資格を得るために日本証券アナリスト協会の講座を受講・修了する必要があります。
受講翌年度からしか試験を受けられない仕組みなので、就活でアピールしたい人は時期が間に合うかもよく確認しましょう。
宅地建物取引士(宅建)
取得の難易度
宅地建物取引士の難易度は高いです。合格率は15%前後であり、不動産関連の難関資格になっています。
勉強時間の目安は400時間程度と言われています。
就活での評価
宅地建物取引士は不動産業界で非常に高い評価を得られます。
というのも不動産会社の店舗では宅建の有資格者を配置しなければならない人数が定められているので一定数は絶対に必要な人材だからです。
独占業務もあり、不動産会社以外にも信託銀行等の不動産を扱う金融機関でも高い評価を得られます。
どんな大学生におすすめか
不動産業界や不動産を扱う金融機関を志望する人におすすめです。
難易度が高いためある程度まとまった勉強時間が必要ですが、合格者全体の10%程度は学生合格者となっているため、大学生でも十分合格を目指せます。
試験が年に1回なので就活に間に合うスケジュールで受験できるかはよく確認しておきましょう。
中小企業診断士
取得の難易度
中小企業診断士の難易度は高いです。1次試験と2次試験があり、合格率は1次試験が25%程度、2次試験が20%程度です。
1次試験と2次試験にストレートで合格する人は単純計算で4~5%程度とかなりの難関資格になっています。
勉強時間の目安は1,000~1,200時間程度と言われており、数年かけて合格する人も珍しくありません。
就活での評価
中小企業診断士はコンサルティング業界や金融機関など様々な業界で高く評価される資格で、私も中小企業診断士をアピール材料に就活をしました。
大学生の合格者は年間20~30人程度と希少性が非常に高いので、就活市場では圧倒的な存在感と高評価を得られます。
どんな大学生におすすめか
コンサルティング業界や金融機関を志望する学生におすすめです。
中小企業診断士は1次試験の科目合格や1次試験合格の段階から履歴書に記載可能です。2次試験までの合格は難易度が高いですが、1次試験までの実績も就活でアピール可能なので、大学で勉強している内容と重なる科目から勉強を始めてみても良いかもしれません。
- 第1次試験一部科目合格者:〇〇年度中小企業支援科目合格者(科目名)
- 第1次試験全科目合格者:○○年度中小企業診断修得者
社会人で勉強している人が多い資格で、学生の段階から勉強を始めているというだけで勉強熱心な姿勢が伝わるので、興味のある業界や職種と関連性が高い人にはとてもおすすめの資格です。
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簿記3級
取得の難易度
簿記3級の難易度は易しいです。合格率は40%程度ですが、入門資格のため試験に慣れていない人や会社からの指示でとりあえず受験する人が多く含まれている数字なので、しっかりと勉強すれば短期間でも合格できます。
勉強時間の目安は70~100時間程度です。大学の授業などで簿記に触れたことがある人はさらに短い勉強時間で合格レベルに到達できるでしょう。
就活での評価
簿記は企業のお金の流れを把握するためには必須の知識で、社会人の基本とされています。
簿記3級はその入門的な位置づけであり、ビジネスを理解するための最低限の知識があると評価されます。
資格難易度は易しめであり、資格単体で高評価を得られるということはありませんが、勉強に積極的な姿勢や、簿記の基礎知識を証明できるのでプラスに働きます。
どんな大学生におすすめか
就活に向けて資格を取得したいけど、志望業界が定まっていないので汎用性の高い資格に挑戦したいという人におすすめです。
難易度も高くないため挑戦しやすく、簿記3級取得後は様々な資格にも応用できるので、次のステップを見越しての挑戦もおすすめできます。
大学で簿記の授業を履修したことがあれば勉強時間も大幅に短縮できるので、自己研鑽の最初の一歩として挑戦してみてください。
FP3級
取得の難易度
FP3級の難易度は易しいです。合格率は試験実施機関によって異なりますが40~80%程度です。
試験実施機関によって受験者層に違いがあるため合格率にバラつきがありますが、しっかり勉強すれば短期間で合格可能な資格です。
勉強時間の目安は30~100時間程度です。合格後はFP2級に進む人が多いので、FP3級合格のみを目標にしているという人以外は丁寧に勉強しておくと知識を有効活用できます。
就活での評価
FP(ファイナンシャルプランナー)は個人の資産形成や資産運用に対してアドバイスをする資格で、お金に関する知識を幅広く学べるので、関連する業界も幅広いです。
FPは国家資格で、認知度も高いので取得すれば金融業界や不動産業界等で基本的な知識があると評価されます。
どんな大学生におすすめか
金融業界や不動産業界など、FPの試験内容に関連する業界に興味がある人におすすめです。
FP3級は広く浅く学ぶ性格が強い資格なので、他の資格に挑戦する時にも知識を応用しやすく、就活後にも自己研鑽を継続するためのステップになります。
またお金について大学生の間に全般的に学ぶことで、資産形成や税金のことについて知識が付くので、就活だけでなく自分の将来に役立つ知識を得られます。
ITパスポート
取得の難易度
ITパスポートの難易度はやや易しいです。合格率は50%程度です。
勉強時間の目安は100~150時間程度と言われています。IT関連の知識が全くない人は180時間程度と考えておくと良いでしょう。
就活での評価
ITパスポートはIT業界はもちろん、様々な企業でITの基礎知識があると評価されます。
試験はストラテジ系(経営全般)、マネジメント系(IT管理)、テクノロジ系(IT技術)の3つの分野から出題され、それぞれ入門的な内容を広く学べます。
IT関連資格の入門的な位置づけなので、資格単体で高評価を得られるということはありませんが、IT知識はどの業界でも必要なので、基礎知識があることを示せるのはプラスに働きます。
どんな大学生におすすめか
IT業界を志望している人にはもちろんおすすめできますが、金融機関やメーカー等でも入社後の取得奨励資格になっていることが多いので、汎用性の高い資格に挑戦したい人におすすめです。
また資格合格後の次のステップを考えた場合、基本情報技術者等の上位資格への足掛かりになりますし、IT系の知識は様々な資格で出題されるので取得しておいて損はないです。
証券外務員
取得の難易度
証券外務員の難易度は易しいです。一種と二種試験があり、合格率はどちらも70%程度です。
勉強時間の目安は一種試験で80~100時間程度と言われています。
就活での評価
証券外務員は金融業界では基本的な知識があるということが一定程度評価されます。
金融商品の販売等に必須の資格なので、金融機関入社時にはほとんどの場合で取得が求められます。
資格の難易度は高くないため、資格単体で高評価を得られるということはありませんが、事前に合格していれば志望度の高さを示すこともできます。
私も就活当時証券外務員一種試験に合格していましたが、金融機関の面接で「外務員合格済みということは金融業界への志望度は相当高いんですね」と言われました。
どんな大学生におすすめか
金融業界に興味がある大学生におすすめです。
私は様々な資格取得の出発点がこの資格でした。金融の基礎を幅広く学べるので、難易度の高い資格に挑戦する時にも知識が役立ちます。
実際に証券外務員合格後にFP3級を受験しましたが、FPの金融分野はほとんど勉強せずに合格レベルに到達していたので、今後金融系やFPなどの資格にも挑戦していきたいという人にはおすすめの資格です。
資産形成コンサルタント
取得の難易度
資産形成コンサルタントの難易度は易しいです。合格率は80%程度です。
勉強時間の目安は30~50時間程度と言われています。金融の基礎知識がある人は数日から1週間程度の勉強で合格することも可能な資格です。
就活での評価
金融業界では金融の基礎知識があると一定程度評価されます。
特に個人顧客向けの資産運用についてコンサルティング営業を行う職種については、資格の知識を活かせるので評価は高まるでしょう。
資格の難易度を考えると、資格単体で高評価を得られるということはありませんが、金融業界への志望度や基礎知識を示すことができます。
どんな大学生におすすめか
資産形成コンサルタントは金融業界を志望する人におすすめです。
資産形成、資産運用について体系的に学べるので、大学生の間から将来的な資産形成で必須の知識を得られるというメリットもあります。
内容としては証券アナリスト試験の入門的な位置づけです。FPとのダブルライセンスも公式におすすめされている資格なので、まずはFP3級とまとめて取得してしまうのも良いかもしれません。
資格を活かせるのはスカウト型の就活サービス
大学生が資格を取得すると就活でのアピール材料になりますが、特に力を発揮するのが「スカウト型」の就活サービスです。
有名なサービスとしてOfferBoxがあります。私もこのサービスを利用して就活しましたが、資格情報を登録すると有名企業からのスカウトがたくさん届くようになりました。
採用担当者は就活生が登録した履歴書の情報を見てスカウトする人を決めています。就活生側からの応募と違って志望動機などを読まれるわけではないので、資格情報でインパクトを与えられる方がスカウトを受け取りやすいですね。
あまり見ていなかった業界からのスカウトが届くなど就活の視野も広がるので、スカウト型のサービスもとりあえず登録しておくことをおすすめします。
資格を短期間で効率的に取得するには通信講座の活用がおすすめ!
就活で資格を活用したい場合は、就活までにある程度合格の実績が必要です。忙しい大学生が効率よく資格を取得するためには通信講座の活用をおすすめしています。
近年は通信講座の数が増えて競争が激しくなっているため、高品質低価格の講座が増えていて、大学生にとっても費用を抑えて資格取得を目指せる環境が整っています。
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