大学生で中小企業診断士を目指す人はまだまだ少ないと思います。
大学時代に中小企業診断士に挑戦、合格した体験記は、中小企業診断士に挑戦中の人、これから挑戦を考えている人の役に立てるかもしれないと思い書いてみることにしました。
勉強法や攻略法を伝授する、というよりは実際の体験や思ったことを中心に書いていきます!
良いところも反省点も含めて参考にしてください!
この記事は合格体験記シリーズの一部です。他の記事もぜひ参考にしてください。
- 合格体験記① 独学で挑戦 ←本記事
- 合格体験記② 1次試験
- 合格体験記③ 2次試験
- 合格体験記④ 実務補習
中小企業診断士がどんな資格か気になる人はこちらも参考にしてみてください。
中小企業診断士とは?
きっかけ
中小企業診断士を目指そうと思ったきっかけは
- 難易度の高い資格に挑戦したい
- 就活で差別化できるような資格がほしい
この2点を考えながら資格を探していた時に中小企業診断士を見つけて、「面白そう!」と感じたことです。
大学で学んでいることも応用できそうで、難易度もかなり高そうだけど、独学で合格が目指せそう、ということで1週間くらい悩んだ末に挑戦することを決めました。
1週間くらい悩んだのは中小企業診断士の勉強に時間を使って、もし合格にたどり着けなかった場合に就活で話すネタがないな〜などと考えていたからです。
難しい資格だからこそ上手くいかなかったパターンも想定するべきだと思いましたが、
できない理由を考えて何もせずにバイトばっかりしているよりはいいだろう
と思い挑戦することに決めました。
受験前の事前知識
中小企業診断士に挑戦する前の私の関連知識は
- 大学で経済学、経営学を勉強している
- FP2級を保有している
- 簿記2級はこの直前に落ちている(笑)
大学で経済、経営系の勉強をしていたことはかなり大きかったです。
経済学・経済政策、企業経営理論、財務・会計、運営管理の4科目は大学の授業と重なる内容があったので勉強し始める時の抵抗はほとんどありませんでした。
財務・会計は簿記2級に落ちていることもあり多少アレルギーがありましたが、B/S、P/Lの構造を少し知っていただけでも役に立ちました。
まずは過去問で現状把握
受けると決めたらまずは敵を知るということで、一回古めの過去を解いてみることにしました。
古めのものを使った理由は、新しい過去問(少なくとも直近3年分)は実力がついてきた時に完全初見で取り組みたかったからです。
大学受験やこれまでの資格試験で私が徹底していたルールなので今回も同じように新しいものは温存しました。(直近の出題傾向を知るという目的には合いません。)
受けてみる科目
最初に過去問を受けてみるのは、多少基礎知識がありそうな経済学・経済政策、企業経営理論、財務・会計、運営管理の4科目にしました。
他の3科目は軽く勉強内容を調べてみてさっぱりだったので対象から外しています。
結果
最も既習範囲が多いと思われた経済学・経済政策は初回でなんと68点を取れました。
60点で合格なので、合格点レベルの知識は既にあるということですね。企業経営理論と運営管理も50点台で合格点に近いことがわかりました。
残念ながら財務・会計は全然点数が取れませんでしたが、1次試験7科目中3科目が合格点付近に到達しているということでやる気が出てきました。
大学でしっかり勉強してきて良かったと心の底から思いました。
戦略決める
過去問を解いてみて現状が分かったら、どのような戦略で試験に挑もうか考えました。
勉強してみてブラッシュアップされた部分もあるので、最初からしっかり戦略を固めていたわけではありませんが、ここでまとめて説明しておきます。
合格基準
中小企業診断士1次試験の合格基準は
(1) 第1次試験の合格基準は、総点数の 60% 以上であって、かつ1科目でも満点の 40% 未満のないことを基準とし、試験委員会が相当と認めた得点比率とします。
中小企業診断協会HP 試験に関するよくある質問(FAQ):https://www.j-smeca.jp/contents/013_c_faq/001_faq_shiken.html
(2) 科目合格基準は、満点の 60% を基準として、試験委員会が相当と認めた得点比率とします。
1次試験は7科目あり、全て100点満点なので合格点は60点になります。科目合格の制度があるので60点以上取れた科目は翌年に免除できます。
合否は受験科目の総得点で判断されるので、全科目受験する場合は700点満点の60%、420点以上で合格です。
また、この試験のポイントは上記(1)に記載の「40%未満の科目が1科目もない」という条件です。40点未満を取ってしまうとその時点で1次試験の合格はなくなります。
6科目で60点以上を取り、合計で420点を超えていても35点の科目が一つあったら不合格です。この場合は6科目は科目合格になるので残り1科目のために1年後の試験を受けるというのは少し悲しくなりますね。
科目ごとの配分
まず、得意科目候補や基礎知識がある科目は
- 経済学・経済政策
- 企業経営理論
- 財務・会計
- 運営管理
これらは全て、2日間ある1次試験の1日目に実施される科目なので、まとめて「1日目の科目」と呼びます。(たまたま1日目に集まっていました。)
基礎知識がなく、ほぼ全範囲初見になるのが
- 経営法務
- 経営情報システム
- 中小企業経営・中小企業政策
これらは全て、2日目に実施される科目なので、「2日目の科目」と呼びます。
2日目の科目は暗記要素が多そうですが、私は暗記科目が苦手なので、全体的に合格点に乗せるより得意科目で苦手科目をカバーする方が良いだろうと考えました。
40点は全科目確実に超えられるようにするとして、苦手科目で40点しか取れなくても合格できるのが理想だと思いました。
そこで考えた科目別の目標点数は
科目 | 目標点数 |
---|---|
経済学・経済政策 | 75点 |
企業経営理論 | 75点 |
財務・会計 | 75点 |
運営管理 | 75点 |
経営法務 | 40点 |
経営情報システム | 40点 |
中小企業経営・中小企業政策 | 40点 |
合計 | 420点 |
得意科目候補である1日目の4科目で合計300点取ることで、苦手科目になりそうな2日目の3科目をカバーするスタイルです。
【次回】1次試験
今回はここまでになります。
次回は、1次試験の勉強を実際に始めるところから書いていきます!