中小企業診断士2次試験のカギは過去問演習!独学で実践した勉強法まとめ

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この記事は中小企業診断士の2次試験について

  • どうやって勉強を進めればいいの?
  • 解答が見当たらないけどどうやって勉強するの?
  • どんな教材を使えばいいの?

こんな疑問を解決するために、私が実際に独学で勉強した経験をベースに勉強法を紹介していきます。2次試験の勉強法で悩んでいる人はぜひ参考にしてください。

なお2次試験は厳密には筆記試験と口述試験に分かれていますが、試験対策として重要な2次筆記試験に焦点を当てて紹介します。

中小企業診断士試験 最大の難関

中小企業診断士試験に挑戦したことのある人、挑戦している人のほとんどは「2次試験が最大の難関である」と言うでしょう。

記述式でかつ応用力が問われる試験なので難易度が高く、公式に解答も公開されていないため勉強を進めるのが難しい試験です。

試験科目

試験科目は事例Ⅰ~事例Ⅳの4科目に分かれています。

どれも実際の企業に対して経営課題を指摘して改善提案をするという流れになっていて、机上のコンサルティングとも言われます。

主に1次試験の以下の科目と関連性が高いです。

  • 企業経営理論
  • 財務・会計
  • 運営管理
  • 経営情報システム

合格基準

合格基準は以下の通りです。1次試験と同様に60%の得点で合格できますが科目合格はありません。

筆記試験における総点数の 60% 以上で、かつ、1科目でも満点の 40% 未満がなく、口述試験における評定が 60% 以上であることを基準とします。
なお、口述試験を受ける資格は、当該年度のみ有効であり、翌年度に持ち越しすることはできません。

引用元:中小企業診断士公式HP 試験に関するよくある質問(FAQ)

過去問の取り組み方

計画を立てる

過去問は取り組む順番が大切で、解答に慣れていない初期は基本的には古いものから始めることをおすすめします。

詳しくは1次試験の過去問活用法を紹介した記事でも触れていますが、最新の過去問は試験が近づいた時に実力を試す用に温存しておきましょう。

1次試験から2次試験は2,3か月しか勉強期間がないので、何年分の過去問を解けるか考えた上で、どこまで遡って演習するか決めてください。私は11年分の過去問演習をしました。少なくとも5年分はやっておいた方が安心だと思います。

2次試験の過去問演習は1次試験と比べると問題を解くのも見直しもはるかに時間がかかります。
後回しにしていた最新のものが解けないまま試験本番を迎えてしまったというのは避けたいので、試験までの日数と解きたい事例数を対応させながら計画を立てましょう。

問題と解説を用意する

中小企業診断士の2次試験は何度も言うように、公式の模範解答はありません。1次試験のように公式HPからダウンロードして勉強ということは難しいです。(問題だけはありますが。)

そこで私が活用していたのが「ふぞろいシリーズ」という2次試験の過去問題集です。

このシリーズは合格者の答案から徹底的にキーワードが分析されています。キーワードをベースに考えることで自分の答案を採点しやすくなりますし、足りていない要素も把握できるので非常におすすめです。

直近数年間分は手元にあった方が良いと思いますが、全部そろえようとすると高額になってしまうので過去問演習をガンガン行いたい人は10年データブックがおすすめです。

私は最新版+10年データブックの2冊で11年分の過去問演習を行いました。今だと10年データブックに収録されている過去問が古くなってきているので新しいものが2,3年分あった方が良いかもしれません。

実際に解く

問題演習を行う準備が整ったらひたすら手を動かして解いていきます。

重要なのは実際に手を動かして解答を作成することです。頭の中で回答をイメージするのと実際に手を動かすのとではまるで成長速度が違います。

原稿用紙を用意して字数制限を容易に確認できるようにするのがおすすめのやり方です。私も実際に100均で原稿用紙を買って書きまくっていました。

私は2次試験の勉強をした期間中に原稿用紙を70枚使いました。個人差はあると思いますが50枚1セットになっているものなら2セット買っておけば足りると思います。

繰り返しになりますが必ず「書く」ことを意識して解答を作成してください。通勤中などに勉強する人はスマホのメモでも良いです。

目に見えるアウトプットとして残すことで見直しの時に

  • 自分の答案ができるまでのプロセス
  • 自分の答案に足りていない要素
  • あと一歩で加点されそうな惜しい記述
  • しっかりと盛り込めたキーワード
  • 要素(キーワード)を入れるために消すべき冗長な表現

これらが明らかになるので、答案が洗練される速度が格段に早まるはずです。3年分くらい解くころにはそれっぽい答案が作れるようになっていると思います。

最初は全く見当違いなことを書いて絶望することもあると思いますが、粘り強く演習しましょう。

自己採点のポイント

ふぞろいシリーズで勉強する場合、自己採点はキーワードベースで行います。最初から過不足なくキーワードを盛り込んだ解答を書くことは不可能ですが、自己採点を厳しく行う必要はないと思っています。

勉強を始めてすぐは、解答の方針を決めることもできずにペンが進まないと思います。それで頑張って絞り出した答案が0点とか1桁とかだったらやる気と自信を失ってしまいますよね?

解答のコツをつかむまでは苦しいですが、コツは演習と見直しの繰り返しからしかつかめません。

演習を繰り返す中で、コツにつながる小さな成長も見逃したくないですし、自信もつけていきたいです。

そこで採点を甘めにすることで「自分って意外とできるじゃん!」という自信を得ると同時に、「この表現なら加点されそうだな」という感覚に敏感になることで徐々に点数が上がってくると思います。

ふぞろいシリーズではキーワードごとに配点が決まっていて、その積み重ねで採点ができるようになっています。そこで、少しでもキーワードが入っていたら日本語が多少おかしくても加点して、どのような解答を作ると得点がとりやすいのかを覚えていきましょう。

加点されるキーワードが自分の答案に含まれていると嬉しくなりますし、演習を重ねる中でどんな言葉が加点されやすいのかがわかってきます。きれいな答案を作るのはもう少し先のステップと考え、解答の作り方を学んでいきましょう。

過去問から学ぶべきポイント

過去問演習は問題を解いて自己採点をして、どれくらいできているか確認するだけでは不十分です。

見直しをする過程で以下の3つは必ず確認しながら進めましょう。

  • 加点された(されそうな)キーワード
  • 自分の解答の中で加点されない部分
  • 与件文や設問に出てくる用語

順番に解説していきます。

加点された(されそうな)キーワード

基本的にはキーワードをたくさん盛り込んで部分点の積み上げを狙う、というのが2次試験の戦い方です。

自分が作成した答案と合格答案を比べて、解答に取り入れられたキーワードは必ず確認しましょう。

また明確な正解がないので合格答案の中でも視点が違っているものもあると思います。視点が違えば取り入れやすいキーワードも違ってくるので、自分の解答と異なる合格答案にも必ず目を通して加点されそうな要素を貪欲に探しましょう。

自分の解答の中で加点されない部分

見直しで意外と重要なのが、加点されていない部分を確認することです。

加点要素がない一文があったらその分キーワードを入れるチャンスを逃していると言えるので、設問の答えとして関連性が低い部分をできるだけ削れるように、加点されなかった部分も確認してください。

いかに加点要素を増やして、加点されない要素を減らした解答を書けるかが合否を分けます。演習を繰り返して適切にキーワードを盛り込むコツをつかんでくださいね。

与件文や設問に出てくる用語

勉強初期では

思いつくキーワードを字数に収めたのに全然キーワードが足りてなかった。
関係ないことを書いているわけではないのに点数が伸びない。

という人も多いでしょう。

そのような人はキーワードの引き出しが足りていない可能性が高いです。キーワードが足りなくても制限字数に合うようにきれいな日本語を書くことで、一見よさそうな解答に仕上がっているというケースだと思います。

2次試験では可能な限り簡潔にまとめてキーワードをたくさん盛り込む必要があります。きれいな日本語ですぐにまとめられた場合はキーワード不足を疑った方がいいです。

見直しでは加点されたキーワードだけでなく、与件文や設問にある用語も意味を説明できるレベルで理解できるようにして、キーワードの引き出しを増やしていくと良いでしょう。

長い言葉を短く言い換えたり、いくつかの言葉をまとめて表現できるように言い換えたりすることで初めて書きたいキーワードが制限字数に収まる、という状態になれば合格は近いです!

2次試験対策の選択肢

ここまで私が独学で実践した勉強法を紹介しましたが、明確な正解がない2次試験対策は非常に難しいです。

なので1次試験を独学で合格した人でも2次試験のみ通信講座を活用するというのは賢い選択だと思います。私が受験した時は貧乏学生だったので独学一択でしたが、最近は低価格でも質の高い通信講座がたくさんあります。

私が今から2次試験の勉強をするなら、2次試験のみ受講できる通信講座を使って勉強を効率化したいと思います。2次試験のみ受講できる通信講座はたくさんあるので検討の余地はありますね。

口述試験

2次試験は筆記試験に合格できたら、口述試験があります。口述試験には過去問はありませんが合格率は99%以上ですので心配はいりません。

時間をかけて対策をする必要もないのでここでは割愛します。口述試験について詳しく知りたい人は以下の記事も参考にしてみてください。

まとめ

中小企業診断士の2次試験についてまとめると

  • 公式の模範解答がない
  • 過去問演習が大事
  • 勉強はふぞろいシリーズがおすすめ
  • 演習では必ず「手を動かす」
  • キーワードを盛り込む練習を繰り返す
  • 通信講座で対策する選択肢もあり

中小企業診断士の2次試験はかなりクセが強いので対策も一筋縄ではいきません。しかし徹底的に過去問と向き合うことでゴールが見えてきます。

最初は苦しいですが粘り強く頑張っていきましょう!

この記事を書いた人
がお

中小企業診断士/USCPA(全科目合格)

大学時代、中小企業診断士に独学で一発合格。
苦手な財務会計と乏しい英語力を共に克服しようとUSCPAの挑戦を決意。
アビタスで2年かけて全科目合格。

現在はUSCPAのライセンス申請手続き中

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